ガラス作品の制作過程の紹介 ≪ランプシェード編≫  3

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KANDA

ガラス作品の制作をやっています。制作過程などの紹介や情報など掲載していきます。

こんにちは、ガラス作家の神田です。

ランプシェードの笠のデザインは、これにして粘土でレリーフを作りました。
葉が大きくなり、茎もパターン化して表現してあります。

耐火石膏の型を作る為、段ボールで枠を作りました。
離型剤を全体に塗り、型離れをよくします。

耐火石膏を流し込み固まるまで待ちます。

固まったので、原型と石膏型をはがします。
思ったよりも苦労せずにはがせました。少し残りましたが、問題ないです。

石膏型にガラスを詰めていきます。
葉と茎は緑色にするので、ガラスパウダーに緑色の粉を混ぜます。

型を出来るだけ綺麗(粘土の残りカスを取る)にします。
あまり道具とか使うと石膏型にキズが付くので…。難しいですね。按排が!
型を磨いて綺麗にする場合もありますが、キズ付くのが怖いので今回はやりません。
やった方が良いですが。

葉の部分にガラスパウダーを詰めました。

こんな感じです。ちなみにガラスパウダーは、のりを混ぜてレリーフに詰めます。
乾いても崩れてきません。

茎の部分も詰め終わりました。

ガラス板を作るので、今度はガラスの粒を全体に詰めます。
色を付けないので、透明になります。(気泡は入ります。細かいのが)
ちなみに、ガラスの粒の大きさで気泡の量も変わります。
粒が大きくなれば気泡も少なくなります。パウダーは、気泡出来ないです。密度の問題です
ね。吹きガラスは溶けたガラスを使うので、気泡はほぼ入りません。
気泡を入れたい時は、それ用のパウダーなど使います。
台の上でパウダー巻いていますよね。

ガラスの粒を詰めて、電気炉で焼成します。

次は、スランピングの型を作ります。
スランピングとは、熱でガラスを曲げることです。

原型をスタイロフォームで作ります。
大まかに切りサンドペーパーで形を作っていきます。

番手#100 番で削っていきます。
ここで形をほぼ作ってしまいます。スタイロフォームの粉が沢山出ます!
机の上の物が粉だらけです。

番手は、人それぞれなので、型の方で磨く人もいますし。
まだ終わりではなく、型の枠を作らなれればなりません。次回にでも。

#100 番から始まり#600、#800、#1000 番まで削り整えました。

電気炉で焼成していたのが冷めたので出します。

型から外します。石膏が付いているので取ります。
水洗いで使わない歯ブラシで擦り落とします。

お気づきだと思いますが、レリーフが消えている所や円の端が縮んでレリーフに掛かって
います。原因はわかっています!
2 回電気炉で焼成しました。1 回目温度が高かったのか、穴が 2~3 か所空いてしまいガラ
スの粒で埋め、もう一度焼成しました。すると、レリーフが消え(小さい円ができ緑が消え
る)端が更に縮んでしまったのです。
後、出来てからの反省で葉や茎の緑が薄かった気もします。レリーフの出来は悪くはないと
思います。レリーフの粘土原型も少し直せば使えると思う。再チャレンジしたいですね。
レリーフガラス板を作り実際の大きさや出来具合などこうすれば良くなると、発見もあり
ました。他にも制作予定が有るので平行して制作するかもしれませんし、後にするかもしれ
ませんが、完成させるので引き続きお願いします。
次回、リベンジなのか違う作品制作なのかお楽しみに。

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