多忙のため、また間が空いてしまいました。
2年ほど前にバックアップしておいたデータを久しぶりに引っ張り出したものの、AEなどの動画編集ソフトというのは「音や画像などのフッテージの場所が合ってないとエラーになる」ので、バックアップの仕方が不完全だったために、制作当時の状態を復元するのに結構手間取ってしまいましたとさ。。。映像編集する時はフォルダの場所とか変えないようにしようね。。。あと後からわかりやすい名前つけようね。。どこいったかわからなくなるから。こんなの基本だけど。ぁぅぁぅ。
これが使用された、原型のAEテンプレートです。(Amazing Art Slideshow)
見ての通り、もとはどちらかといえば人物写真を想定したテンプレートのようなので、これを風景向きに調整して、気に入らない部分は申し訳ないけどカスタマイズさせていただきます。とりあえず手描き風の効果がどうしても使いたかったのでこれにしました。
僕としてはまず、タイトルテキストが派手なオレンジなのが気になったので、モノクロに加工。かなり細かく色調整をかけていきます。
最終的に仕上がったものはおそらく、「なんの違和感もなくスーと視聴できるもの」になっているかと思うのですが、そこに至るまでに相当細かい総合的修正をかけています。。では、ただ単にテンプレにぶっ込んだだけの段階ではどんな感じだったのか?というと、こんな感じです。
なんというか「素のままだとこんな感じなんだな」、という感じがすると思います。
実際の動画の同じシーンがこちらです。
いかにも「テンプレートをそのまま使った感じ」がしなくなり、「それっぽい色味」になっています。
こういう色処理のことを「カラーグレーディング」といいます。
AE用の、市販のカラーグレーディングソフトも多数あるのですが今回はより自分の意図を忠実に表現するために、オリジナル設定のカラーグレーディングを施しています。AEとPhotoshopは共通の機能が多く、フォトショでできる色加工は、だいたいAEでも似たような感じでできるのです。
オリジナリティを追求する意味で、フリーのループ音源を用いたオリジナル楽曲「RAST」を使用しています。
ちょっと貼りますね。この曲の制作意図はというと、ぶっちゃけてしまいますと当時鑑賞したアニメ映画の「機動戦士ガンダムNT」に出てくる3号機、「フェネクス」をイメージして、NTの実験施設っぽさを意識して音作りを進めていきました。。サイコな一曲です。。
(ええ!?タダでいいの!?と思うかもしれませんが、持っていきたければ好きに持ってってください。昨今のメディアコンテンツビジネスの厳しさ、単価の低さ、儲からなさを考えると、「お賽銭レベルの価格で曲を売って、そして誰も買わない」のであれば、いっそのことタダにしたほうがいい、ということになります。(世の中厳しいんです。オリジナル一曲ができたところで、なにも変わりはしません。)
このように、繊細なカラーグレーディング、大胆なスライドショー効果、オリジナルの音源、オリジナルの写真といった要素をトータルでバランスさせて映像にまとめあげることによって、「鑑賞に耐える品質の手描き風スライドショーを作る」という目的を完遂していくことになりました。一番時間がかかったのはいつか言っていた通り撮影で、のべ15年ほどかかっています。
次回作の展望としては、AIによるイラスト生成をフルに活用したオリジナルMVの制作に着手しています。
このイラストは僕がAI(midjourney)に英語で細かく指示して描いてもらったものです。
「細かく指示すれば、かなり要望通りのものを描いてくれる」ということがわかったので、このやり方にて本気で映像を作ってみたいのですが多忙のために、最近なかなか個人制作に使える時間がありません。。
というわけで第2章「海外処女作はいかにして生まれたのか」は一応の完結をみます。実際には国際映像コンペプラットフォームの「filmfreeway.com」による登録作業がこの後あったわけですが、まぁ英語で自分のプロフィールを登録し、映像のポスターを作って登録し、あとはクレカで審査料を支払って結果を待つ、そんな感じになります。この前に3作品が討ち死にしていたわけですが、やはり、「これはいける」という手応えが自分で感じられる作品には、後々結果がついてきました。。ありがたや。。
「自分で”これはいい”と思えて仕方ないもの」を作りましょう。他の人の意見に媚びないで、わがままに、エゴイスティックに、自分の最高だと思うものを追求する行為こそアートです。それは、人の意見をきいてお行儀の良いデザインとは明らかに異なります。
自分の良いと思うものをただ貫け!
と叫んで第2章を終わります。次からは第3章ではなく、しばらくの間フリーテーマの読み物をお届けしたいと思っています。記事ネタがいろいろたまってきているので。。おたのしみに。